夢枕獏の原作を日中共同製作で映画化、陳凱歌監督『空海―KU-KAI―』主演に染谷将太

「エヴェレスト 神々の山嶺」「陰陽師」などで知られるベストセラー作家・夢枕獏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を原作に、2011年から構想5年の時を経て映画化する『空海―KU-KAI―』の日中共同製作が発表された。

空海

本作は、7世紀の中国・唐代を舞台に、日本から遣唐使としてやってきた若き僧侶・沙門空海が、詩人・白楽天(のちの白居易)とともに、首都・長安を揺るがす巨大な謎に迫るさまを描く。日中共同製作となる本作の主演に染谷将太、白楽天役に黄軒(ホアン・シュアン)が決定。監督を、カンヌ映画祭パルム・ドール、ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞ほか数々の受賞を果たし、世界にその名を轟かせる巨匠・陳凱歌(チェン・カイコー)が務める。

海外初挑戦となる染谷は「なるべくしてなっている、今はそう思えていますが、同時にこれは奇跡だとも感じています。監督の美しいアートワークの中でなんと空海として生きられる。こんな凄まじい人生経験はないことでしょう」と喜びを語り、「撮影は完璧な世界観の中でお芝居ができるので地に足が着いてとても説得力が生まれています。何かを探し求めた躍動溢れる若者2人、これはとてつもなくエモーショナルで大スペクタクルです。この毒々しくも美しい愛と哀しみの大事件と感動を、熱々の状態で皆様に届けられるよう日々撮影していきますので楽しみにしていてください。」とメッセージを寄せた。

空海

オール中国ロケで撮影される本作では湖北省・襄陽市(じょうようし)に唐の都を完全再現し、7月31日(日)からクランクイン。主演の染谷も丸刈りの僧侶姿で合流し、2016年内いっぱいの約5か月間の長期間の撮影に対し、気合い十分で望んでいる。完成は2017年予定、日本での公開は東宝とKADOKAWAの初の共同配給映画として、2018年を予定している。

染谷将太 コメント


陳凱歌監督のもと空海を演じさせて頂いています。なるべくしてなっている、今はそう思えていますが、同時にこれは奇跡だとも感じています。監督の美しいアートワークの中でなんと空海として生きられる。こんな凄まじい人生経験はないことでしょう。声をかけてくださった監督、そして快く自分を迎え入れてくれている中国スタッフ・キャストの皆さんに感謝しかありません。

まるで激しい航海の後大唐で真相を探し求めたように自分も撮影に挑んでいます。もちろん全編中国語のセリフであったり平たく言えば”大変”と言えることはありますが、不思議と空海を通して過ごしているとそれがとても解消されていくのです。

唐の街を再現したとてつもないでかいセット(もはや街)での撮影は完璧な世界観の中でお芝居ができるので地に足が着いてとても説得力が生まれています。何かを探し求めた躍動溢れる若者2人、これはとてつもなくエモーショナルで大スペクタクルです。この毒々しくも美しい愛と哀しみの大事件と感動を、熱々の状態で皆様に届けられるよう日々撮影していきますので楽しみにしていてください。

陳凱歌監督 コメント


この映画が求めているのは「美」である。
僧侶と詩人―ひとりは智慧を持ち理性的で聡明、もう一人は感性と才気に富み、熱血的である。
ふとしたきっかけで出会った二人は、何の為に相棒となり、ともに過ごすのか。
それは、この世の中の「美」が徹底的に破壊されないように守る為である。

原作者・夢枕獏 コメント


ぼくが一七年かけて書いた物語の舞台、映画のために造られた巨大な長安の街の中を歩いていたら、思わずほろほろと涙がこぼれてきた。このような奇跡がおこるとは。ぼく自身がぼくの物語の中を歩いているのである。長い間、映像化不可能と思っていたのだが、そうでないことをこの時確信した。陳 凱歌という優れた監督と出会えたことは、ぼくにとって、というより、この物語にとって、最大の幸せであろう。

映画『空海―KU-KAI―』は2016年末クランクアップ予定、2017年末完成予定、2018年公開予定

【CREDIT】
出演:染谷将太 黄軒(ホアン・シュアン) 他
原作:夢枕獏(角川文庫/徳間文庫)
監督:陳凱歌(チェン・カイコー)
配給:東宝/KADOKAWA

©New Classics Media Corporation and Kadokawa Corporation 2016

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